TOP » 第40回高質エンボスシート

2008年3月7日
龍田化学株式会社

 

 

 

 

 

 

 

 

 



自動車の内装や家電など、様々な分野でその外観を美しく表現する加飾シート。
表面加飾の分野は主に「色」「柄」「艶」の3要素により表現されてきました。
龍田化学株式会社様では、このような現状に対しもう一つの表面加飾要素である
「絞(シボ)」を加えた高質感・加飾シートを用い、高い意匠性を実現されました。
今回は高質感エンボスシートについて、スライドと実際のサンプル品を見ながら
説明していただきました。

■表面加飾における絞(シボ)の位置付け
表面加飾3要素はそれぞれ「色」(塗装・着色)、「柄」(印刷・DTP)、「艶」
(鍍金・コーティング)により表現されてきました。このような現状に対しもう一つ
の表面加飾要素である「絞(シボ)」を加え、高質感なエンボスシートに高い意匠性
を実現。又、パターンとしては梨地、幾何学模様、皮革、織物等、人工的な模様から
自然物をベースにした模様まで、様々な模様を微細な三次元表面デザインとして表現。
シートへのシボの成形は「射出成形」「プレス成形」「エンボス加工」の3つの工法
がある。

■ エンボスシート用絞ロール加工法
エンボスシートを作る為の型であるロールは表現に会わせて3つの加工方法がある。
(1)エッチング法
自然物を深度別に複数枚写真撮影し、そのフィルムを使って防食層を作り、その後
金属表面を溶解除去することで絞を作成する工法。
デザイン自由度は高く、開発スピードは中程度、三次元形状緻密度は低〜中。
自然物をフィルムに置き換えるプロセスで三次元形状(絞)の劣化が大きい。
(2)電鋳法
電鋳技術を用いて自然物の転写を繰返しながら耐久性の高い金属製の絞ロールを作成
する工法。
デザイン自由度は低く、開発スピードも長い、三次元形状緻密度は中。
エッチング法程ではないが、転写プロセスで三次元形状(絞)の劣化がある。
高度な技術が必要なため、製作期間が長い。
(3)レーザー彫刻
樹脂ロールの表面に直接レーザーで彫刻する工法。
デザイン自由度は低く、開発スピードは短い、三次元形状緻密度は高い。
三次元形状の劣化が殆ど無く緻密な表現力がある。但し自然物の彫刻データ化が困難で、
デザインの自由度は低い。

■ OSDシステムによる高精細絞開発
従来の絞選定には、既存の絞見本帳から選択する受動的なものだったが、龍田化学の
OSDシステムではオンデマンドによる能動的な絞開発が可能となり、クライアント
のイメージを高度に具現化することが可能。(オリジナルデザイン開発が可能)尚、
絞のデジタルデータベースは日々強化されており、人工物から自然物まで様々な絞の
データを採取・開発されています。
又、高精度のバーチャルシミュレーションとE-mailにより、サンプルレス化が実現。
時間・距離・コストの縮小が可能。

■ 特性と用途例
TPO
<特性>
・車輌内装スペックに準拠
・真空成形可能
・絞保持特性良好
・300%レベルの深絞り可能
・PP基材との組合せが好適
<用途例>
車輌内外装、家電関連、携帯電話関連、コスメ関連、住宅建材関連

ABS
<特性>
・車輌内装スペックに準拠
・真空成形可能
・絞保持特性良好
・300%レベルの深絞り可能
・ABS基材との組合せが好適
<用途例>
車輌内外装、家電関連、携帯電話関連、コスメ関連、住宅建材関連

PVC/SO
<特性>
裁断性、印刷性、箔押し性、高周波ウェルダー性、縫製性など二次加工対応可能
<用途例>
文具関連、バック関連、ウッディーカーペット関連、その他


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実際にサンプル(木目加飾シートで市販のスイッチパネルを覆ったもの)を拝見すると、
通常の印刷表現だけの加飾シートとの差は歴然でした。絞の微細な凹凸に反射する光と
その影が、絶妙な質感を出しており、表面加飾シートの可能性を感じる事が出来ました。