TOP » 第54回「独自技術 - モーションエンジニアリング」

2009年10月15日
スガツネ工業株式会社
参加者16人


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スガツネ工業は1930年に創業し、来年2010年には創業80周年を迎える家具用の取っ手、
つまみ、蝶番などの金物製造メーカーです。現在では家具用金物に限らず、建築用金物
・産業機器用機構部品・LED照明部品など、様々な業界に向け幅広い製品ラインアップを

開発・提供しています。
今回は同社の国内最大級の展示スペースをもつ東京ショールームにて製品の実演展示を

見学し、独自の技術を利用した新しい製品(モーションエンジニアリング)の説明会をしていただきました。

■モーションエンジニアリングとは
扉の開閉の動きを制御する今までに無い新しい技術。
油圧、エア、バネ、クリップ、カシメ加工、摩擦などを用い、動きに制御をかける機能部品。
ダンパーヒンジ・ステー、スライドレール、トルクヒンジ、クリックヒンジ。
この中で同社独自の粘性体を使用した構造をラプコンと呼ぶ。

■ 3つのモーションエンジニアリング
1.ソフトクローズモーション
*せん断抵抗構造、オリフィス抵抗構造により、扉の動作をソフト&スムーズにコントロールする機構。
扉用ステー・ヒンジ、トイレの便座・便蓋用など、高級感、安全性を求められる所に使われる。
*せん断抵抗構造とは
二枚の板の間に粘性体を挟みそれぞれの板を動かした時に発生する抵抗力のことを言う。
*オリフィス抵抗構造とは
注射器のような構造で、太い径から細い径に粘性体を流したときに起こる抵抗力のことを言う。

2.フリーストップモーション
*カシメ加工、ワッシャー締め付け、クリップの巻き付けなど、軸部の抵抗により、
任意の位置で扉を静止させる機構。扉用ヒンジ、液晶モニター、医療機器、家庭用品、
照明器具などに使われる。

3.クリックモーション
一定の角度で扉にクリック感を持たせ保持する機構。携帯電話、試験装置などに使われる。


その他
・ロータリーダンパー
従来のダンパーより小型で低トルクな為、庫内のスペースを有効に使え、車内で多く使われる。
・エアダンパー
伸長方向、または圧縮方向に抵抗がはたらくダンパー。空気抵抗を使用している為、温度変化に強い。
・スライドレール
小型ダンパーとバネを使用したセルフ&ソフトクロージング装置をスライドレールに内蔵し、
扉がゆっくりと静かに閉まる。


今回、同社のモーションエンジニアリングの説明を聞き、同社の並々ならぬ技術力に

驚きを感じると共に、とびらの開閉という所作の部分が製品に与える印象は大きく、

デザイナーにとって知っておくべき重要な ファクターに他ならない。

今後も新たな新構造、新製品に期待を持ちたい。