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平成22年山王祭報告 by仁保精親

平成22年6月11・12・13日と東京三大祭の山王祭が開かれました。


正式名称は「日枝神社大祭」といい、大山昨神(おおやまくひのかみ)を祭る
神社で、地域としては九段坂から市ヶ谷、紀尾井町、赤坂一帯と京橋、日本橋
など含めた広域の祭で、別名「お武家の祭」としても有名であります。神社の
起源は南北朝時代からあったといわれ、今日に至っています。

江戸の町の守護神、神田明神に対して日枝神社は江戸城の守護神として祭られ、
幕府の手厚い保護があった。また江戸城下の数々の祭の中から、山車や神輿が
江戸城内に入ることが許されたのは、この山王祭と神田祭の二つだけでもあっ
た。

お武家の祭らしく、先頭は山車が進みますが、その前に露払いの役である手古
舞の格好した町内の娘さんや子供たちが進みます。
手古舞(てこまい)とは、特殊な男装した女性が、男髷(おとこまげ)に片肌
ぬぎで腹掛け、たっつけ袴・脚絆(きゃはん)、足袋にわらじをつけ、花笠を
つけ、鉄棒(かなぼう)を引き、練り歩きます。
昔は、氏子の娘たち、後には芸妓(げいこ)たちが扮したものであるが、市ヶ
谷の各町会はちゃんと氏子の娘さんたちや子供たちが扮します。



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6月12日土曜日は各町内の神輿の御霊入れの連翹渡御があり、市ヶ谷の五番
町六番町あたりからスタートし紀尾井町通り、ホテルニューオータニ、参議院
議員宿舎を通り過ぎ、東急プラザ、通称軍艦ホテルを横目で見ながら、外堀通
りを通っていきます。このあたりの風景と神輿のコラボレーション、なんとも
言えない風景!!

まさに近代に江戸時代の文化がタイムスリップしたような、錯覚に問われる様
な風景でした。


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そやっ!そやっ!… わしょい!わしょい!…と土曜日のオフィス街に、威勢の
いい掛け声と笛太鼓囃子がとどろ響き、ビル街が反響していきます。

そして圧巻は、各町内神輿が坂から日枝神社のあの恐怖の石段を一気に担ぎ登
っていくのであります。
さすがに各町内神輿が登った時、周りの見物人からどよめきと拍手喝采が起こ
ります。
まさに命がけの神輿渡御でありました。

命知らずの人!度胸ためしをしたい人!から騒ぎをしたい人!  
一度山王祭に参加をしてみてはどうでしょう。結構度胸がつくと思います。
(事前に生命保険だけはかけて下さい!!)

初夏のお武家の祭、山王祭を紹介しました。
レポートはJIDA会員の仁保清親でした。

更新日:2012.01.15 (日) 05:24 - (JST)