catia_v5|JIDA東日本ブロック                     

第3回3次元CAD「CATIA V5」(キャティア)見学会

日時:2009年11月25日(水) 午後 

場所:中央区八丁堀 トヨタケーラム セミナールーム
参加人数:7名  
主催:東日本ブロック PCデザイン研究会

PCデザイン研究会09年度第3回は,場所を変えて日ごろ触れることの少ない、
最新の3Dソフトや、レーザー測定機、手軽なNC切削機などを(株)トヨタケーラム 
セミナールームで体験しました。
http://www.caelum.co.jp/

1週間ほどで申し込み定員に達し、機材と熱気にあふれた会場風景写真は残念ながら
有りませんが、以下は製品画像を含めた概要レポートです。


1.デザイン向けCATIA(V5 R18 IDG パッケージ)
元来、CATIAは大手の航空機や自動車メーカーを中心にしたハイエンド設計用
CADです。3次元で図面を作る、又は測定データから正確に面を張るなど、多彩な
製造用途向けに各種のソフト機能が用意されているのですが、今回は今年から追加さ
れた、「アイディアをねりながら形を作る」 IDデザイナー向け機能の紹介が中心。
従来よりはるかに廉価なパッケージで、今回のセミナーはこれが中心です。
http://www.3ds-jp.com/design/

どうゆう物かというと.....例えば球などを自由に変形させて、面の連続性を保った
まま複雑な形状を作りだし、以後は通常のNURBSデータとして作業できるのが売り。
用意されている形状は単純だが、構成線を追加して多彩な変形が可能。
その他、普通のデザイン向けCAD機能ももちろん備わっていて、後半ではオプション
のソフトを使い、測定機の点群(メッシュ)データから簡単に面を張るデモもありま
した。





2.ハンディ3Dスキャナー(CreaForm Rev/Exa Scan)
http://www.creaform3d.com/ja/
次は、ゲーム機の様な形の手持ち型3次元形状測定器 ”CreaForm”2眼、
3眼式などバリエーションがあるが、測定物に目標となるマーカー(小さなシール)
をいくつか張り、レーザー光の反射とシールの位置を計算して、画面に形状を取り
こむのは同じ。 便利なのは測定物が動いても問題なく、イメージとしてはスプレー
ガンで塗装をする感じに近い。
「影」になってデータに穴が開くとか、表と裏のデータのはぎ合わせに苦労する事も
少ないようだ。つまり、手に持てる程度の大きさなら、すぐに3次元のデータが取り
込めるわけだ。データは多数のXYZの位置情報(点群)として扱われ、自動的に3角
形のメッシュ(ポリゴン)として定義されるが、 通常はこの後、STLなどの標準フ
ォーマットで出力し、他のCADで時間をかけてCAD用の面(NURBS面)を張る
事が必要。これはどの測定器も同じで、時間とスキルが要る作業だが「1」の CATIA
”Quick Surface Reconstraction” などを使えばかなり省力化が図れる。
(点群からの半自動NURBS面張り機能)





[b]3.回転テーブル式3Dスキャナーと小型NC切削機 (Roland Picza/Modela)
http://www.rolanddg.co.jp/support/3d/
最後は日本 のローランドDG製の箱型の3Dスキャナー ”Picza LPX “ シリーズ、
サイズや精度で3種類あるが、いずれも電子レンジを縦長にした様なスタイルで、
実際ターンテーブルに測定物を載せて、まわしながらレーザーで測定する。
これも専用の”PixForm 2” ソフトを使えば、かなりデータの後処理が楽な様だ。
また、NC切削機 Modela MDX シリーズを使えば 測定データから直接ケミカル
ウッドなどに削りだすことが可能で、立体物のコピーが手軽にできる。
今回のデモ機 MDX40Aは 約30cm角で10cm厚まで削れる卓上3軸NC機、
別売りの回転軸ユニットを使うと、500ccのペットボトル位の物まで、「ロースト
チキン風」に廻しながら一度に切削できます。





以上、約3時間強、終了後も参加者は熱心に質問やハンズオントライアルをしていました。

■レポート:佐々木彰男 PCデザイン研究会 幹事    
info@digicrafter.co.jp  0466 34 8047 (株)デジクラフター

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第4回は1月か2月を予定していますが、内容や開催の日時、時間帯、そのほか
希望、質問などありましたら上記まで連絡お願いします。

更新日:2012.01.06 (金) 11:42 - (JST)