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こどもワークショップ「プロダクトデザインをやってみよう」 by 村田桂太

 

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「でざきっずプロジェクト」第1回のこどもワークショップ in 世田谷
・開催日:2009年 6月20日[土]・21日[日] 13:00〜16:00
・会場: 世田谷文化生活情報センター「生活工房」
・対象・参加者数:小学校4年生以上20名
・参加費: 1,500円
・主催: 世田谷文化生活情報センター「生活工房」
http://www.setagaya-ac.or.jp/ldc/
・協力・講師グループ
社団法人日本インダストリアルデザイナー協会「でざきっずプロジェクト」
http://www.dezakids.com
アイ・エイチ ファクトリー
http://www.ih-factory.co.jp


でざきっずプロジェクトがいよいよスタートしました。子どもたちに今、
デザイナーとして、大人として何を残せるのだろう? 子どもたちが未来
を生きていくために、柔軟な発想や自信、楽しい体験を伝えたい。そん
な思いから今年度よりこのプロジェクトは始まりました。

そして今回、(財)せたがや文化財団 世田谷文化生活情報センター
生活工房主催「New Lifestyle Design 使いやすさの今とこれから」展
の関連イベントとして第1回のこどもワークショップを行うことができま
したので、そのときの様子をご報告したいと思います。

今回のテーマは「ダンボールのイスを作ろう」というものです。小学4年
生以上対象に一日完結のプログラムを2日、合計45人の子どもたちが
参加してくれました。

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「ワークシート」を使って実際のイスを観察

はじめに簡単にデザインについてのレクチャー、実際のイスの観察や
計測をおこなったあと、アイデアスケッチを始めました。
硬い表情の子どもたちにスタッフが「何でも良いんだよ!自由だよ!」
と声をかけて回ると、すらすら描き出す子もいれば、「よくわかんない」
と投げ捨てるように言う子、描いたスケッチを指差して「こんなのできな
いよ」と言っている子、何もできずに戸惑っている子、みんな不安でいっ
ぱいの様子。

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「アイデアスケッチ」自分のイメージを絵と言葉で自由に描いてみよう!
どんなモノができるかな
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ダンボールにカタチを描いてパーツ造り

しかし、いざダンボール制作に入ると、みんな真剣そのも
の、制作時間90分がすごい集中力で過ぎて行きました。当然この時間
では完成する子どもほとんどいませんでしたが、その後時間を延長し
制作時間を終えました。

途中で投げ出す子は一人もいないどころか、もっともっとと、いつまで
も自分の作品に手を入れていました。
でき上がったイスを見て回ると、どれもオリジナリテーに溢れる作品ばか
りです。しっかりとした構造で頑丈なイスや、まるで、空に羽ばたき飛ん
で行きそうな翼を持ったイス、そうかと思うと、座ってしまうと壊れてしま
うものや、ちゃんとたって置けないものなど、子どもたち一人ひとりが違う
ように、個性的で素敵な作品が45個出来上がりました。そしてこの45個
の作品とおもいおもいの体験は我々スタッフの作品でもあると思っています。

終了した後、大事そうに自分のイスや材料を袋に入れて持って帰る
子どもたちの姿がとても印象的で、きっと楽しい体験も一緒に持って帰っ
てくれたことと思います。

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できあがってきたダンボールのイス」スケッチ通りだったり、
作りながら変わって行ったモノなどいろいろ



※今回のワークショップの詳細と「でざきっずプロジェクト」については
「でざきっずHP」に詳しく載せてありますので興味のある方は是非そちら
もご覧ください。

☆「でざきっずプロジェクト」のコンセプトはデザインプロセスをベース
としたワークショップです。
決まった答えなんかない、答えは自分で導き出そう、そしてでき上がった
モノや自分の考えに自信を持ってみんなに発表するというものです。
そんなことを繰り返すことで、子どもたちは自信を持ち、自分の可能性知り、
隣の人を受け入れることができるんじゃないかと思っています。これから
どんな子どもたちと、どんなエピソードに出会えるか今から楽しみです。


☆次回は8月1日/2日に港区の親子40組と「ひろばつくろ!」
〜みんなの好きな場所をデザインしよう〜を予定しています。


「でざきっずHP」
http://www.dezakids.com/index.html

また、でざきっず発足の経緯や、デザイナーとして子供達にできることはなど、
前回、JIDA 2010ビジョンクエストを推進する東日本ブロック委員会 連続
フォーラム第6回デザイン本音トーク「生き残るためのデザイン」でお話をさせ
ていただきました。
modules/eventreport/index.php?id=19


☆メンバー募集
「でざきっずプロジェクト」では子どもたちと一緒にデザインを楽しんでくれる
貴方の参加をお待ちしています。興味のある方は是非、声をかけてください。


■プロフィール
東日本ブロック・でざきっずプロジェクト代表 村田桂太
kei.murata@celery.ocn.ne.jp

ケ イムラタデザイン代表・プロダクトデザイナー/コンセプター・法政大学、明星大学兼任講師、産業技術大学院大学非常勤講師・時計メーカーを経て独立後、国 内外の腕時計のデザインを手がける一方、近年は「ことば・音・そして記憶」など、心とモノの関わりをテーマに、オリジナル・プロダクトの創作活動を行って います。
また、5年前に娘の小学校入学を機に、週に一度「絵本の読み聞かせ」をしに小学校に出かけ、日々成長する子どもたちの楽しい反応に元気をもらっています。

更新日:2012.01.06 (金) 10:44 - (JST)