日時:2009年9月5日(日)9:00~17:30
場所:信州新町
参加人数:8名
第13回JIDAデザインミュージアムフェスティバル'09内の企画ワークショップの一つ
として、「俳句でデザイン」を行いました。
頭の中にある様々な要素を、少ない言葉で俳句としてまとめあげる過程は、デザインに
おける、コンセプトの立案を含むイメージの可視化作業に非常に似ており、デザインの
ひとつの手法として期待出来ると考え、俳句の手法を用いたデザインワークショップを
行いました。
はじめに芭蕉の句「古池や 蛙飛び込む 水の音」を手本に、「蕉風」と呼ばれる芭蕉
独特の「心象風景」をイメージに置き換える様式を説明し、信州新町を散策しながら、
蕉風の方法を使って「時」「水」をテーマに俳句とプロダクトデザインを発想しました。
最終的なアウトプットは、色紙に筆ペンを使って俳句を書き、その横に詠んだ俳句を元に
したデザイン画(スケッチ)を描き、各自発表をしました。
五・七・五という17文字の少ない言葉の世界に皆苦戦しながらも、参加者の方々の観察と
心象風景が融合した興味深い俳句とプロダクトデザインが提示されました。
参加者の方々からは、
「デザイン以外でも、例えば商品企画やプレゼンテーションでも使える手法ではないか?」
「頭の中の整理や、思考の体操になるのでは?」
というような感想や意見があり、俳句の発想法としての可能性を感じるワークショップと
なりました。
レポート:福田一郎